反トラスト法が合併の足を引っ張る

 企業合併では、2つの企業が素早く一緒になることができれば、それだけ早く利益につながる。スピードはまた、不確実性を減らすのに役立つ。不確実性は、組織的な変化を引き起こすばかりか、社員のやる気を削いだり、不安を助長させたり、はては退職に至らせたりする。

 では、速やかに統合しようにも、価値の高い事業、しかも自社事業と重なる事業を併合する場合、一つの障害に直面する。すなわち反トラスト法が、合併について検討するうえで、互いの商慣行に関する競争上の微妙な情報を共有することを禁じているのだ。なおこれは、連邦取引委員会の調査期間中において有効である。

 合併は、正式に承認が下りるまで何年もかかるわけではないが、それでも数カ月はかかる。したがって、合併が動き出すまでに、双方の経営陣はかなりの時間待たされることになる。もしかすると、その間に熱意が冷めてしまうかもしれない。

 というのも、詳細な内部情報には近づくことができないからだ。これらの情報は、包括的な統合計画を作成するうえでどうしても欠かせない。