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尻すぼみのECR
1980年代のアパレル業界のサプライチェーン改革(QR:クイック・レスポンスといわれる)に触発され、食品業界でも92年、ECR(efficient customer response:ITを活用した効率的な顧客対応)なる戦略コンセプトが生み出された。
このECRは、サプライヤーから再販会社に至る企業間の全面的なコラボレーションによって、食料雑貨の小売店、サプライヤー、顧客に大きな利益をもたらすものとされた。
具体的には、小売企業、メーカー、そして第三者の再販会社が相互の不信感を排除し、一致団結してスーパーマーケットにおける商品の選択や補充、販促、新製品販売に関わるプロセスを合理化しようというものだった。
ECRに期待されたものは何だったか。それは、より正確な需要予測、店舗や倉庫スペースの有効活用、売上げやカテゴリー・シェアの増加、在庫水準と在庫切れの低減、販促費や販管費の削減、新製品販売の失敗の減少などである。
小売企業を専門とするコンサルティング会社、カート・サーモンは当初、ECRはスーパーマーケットの流通コストを、およそ11%削減できると発表した。これは、アメリカ国内にして年間300億ドル、ヨーロッパでは年間330億ドル規模のコスト・ダウンに相当する。



