-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
見込客や顧客に対して、より効率的に情報を提供する重要な販促手法が、ここ10年の間に、いくつか開発され、広く実用に供されている。この結果、売り手は2つの点で恩恵を受けている。ひとつは、マーケティング戦略の融通性が高まったこと。もうひとつは、販売経費や媒体コストが高騰する時代において、マーケティング・コストを大幅に節減できることである。
本稿では、このような新しい手法の内容と、利用上の注意とを概説する。
訪問販売、宣伝、販売促進、この3つが古くからあるマーケティングの3大手法である。ところが、ここ10年ほどの間に、経営環境が、次に述べるような2つの点で大きく変化したため、顧客を説得する古くからの3大手法にも、いささかかげりが見えてきた。
1. 宣伝販促費が大幅に高騰した。媒体コストはうなぎのぼりである。セールスマンの1件当たり訪問コストは、マグローヒル社の推定によれば、1969年に49ドルであったものが、1979年には、なんと137ドルにもなった。
2. 宣伝販促の新しい手法が、次から次へと開発された。
新しい手法と古い手法とを組み合わせると、マーケティング・コストは低減する。マーケティング・マネジャーはマーケティング・コストを効率化せよというトップからの至上命令に応えられるようになった。特に、新しい手法は、マーケティング対策の精度と効果を高めるし、場合によっては従来の手法よりも、コストを著しく低減することができる。
宣伝販促費の増加については、いまさらここで論じたてるまでもなく、周知の事実である。ところが、新しい手法の内容については、これまであまり紹介されたことがない。そこで、本稿の前半は新しい手法の紹介に重きをおくことにする。そして、後半の部分で、新しい手法と古い手法とを組み合わせてマーケティング計画を立案する手順を、4段階に分けて説明しよう。
新しい手法
宣伝販促手段といえば、これまでは主として媒体広告、ダイレクト・メール、電話販売、見本市、訪問販売などが通り相場であった。これらの伝統的な手法は単位当たりコストや効果性がそれぞれ異なっている。単位当たりコストは媒体広告がいちばん安く、訪問販売がいちばん高い。電話販売や訪問販売は見込客を選択できるという柔軟性がある上に、対話ができるというメリットがあるが、経費は高い。とくに訪問販売のコストはベラボウに高い。見本市は商品の売込みに華やかさを加え、インパクトもあるが、他社も同時に出品するし、効果は一時的であるというデメリットがある。
従来のこの5つの手法を"混和調合"しただけでは、相乗効果のあがる統合マーケティング計画をたてるうえで限界がある。ところが、販促手法の数が増えたので、マーケティング・マネジャーは、以前よりもこれらの手法を組み合わせて、ニーズに密着した、無駄のない販促計画がたてられるようになったと確信している。
新しい手法には、大口口座管理、実演センター、即売店、電話マーケティング、新形式のカタログ販売などがある。これらの新手法をいくつか組み合わせたり、あるいは従来の手法と併用したりすれば、マーケティング・コストは効率化する。



