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改革の雰囲気を醸成する
シャーリー・フランクリンは、どうすればアトランタ市を再生できるか、知っている。2001年にアトランタ初の女性市長として就任した当時、市の日常業務に改善の余地があることくらいは予想していた。とはいえ、請求書が支払えないほど財政が悪化しているとは予期していなかった。
実際に担当官がフランクリン市長に打ち明けたのは、8200万ドルにも上る歳入不足――これは一般会計予算の20%に当たる――と、準備金勘定のマイナスという実態だった。そして、債務をこれ以上膨らませないよう、まともな均衡のとれた予算を作成するために彼女に残された日数は、たったの60日しかなかったのだ。
フランクリンは強気の姿勢で臨んだ。約800人に上る市職員のレイオフ(全職員の8分の1に当たる)と、固定資産税の50%もの増税を断行したのである。
アトランタはいまも、ホームレスや下水道の老朽化などの課題を抱えてはいる。しかし、少なくとも市の財政は安定軌道に向かいつつある。フランクリンの勇気、手法、戦術は、学識者からも大衆からも等しく拍手喝采を受けている。
彼女がいかにアトランタ市の再生を成し遂げようとしているのか、その道のりをHBR誌のリー・ブキャナンが聞く。以下はその抜粋である。
HBR(太文字):アトランタ市の再生に着手した時、目の前にうず高く積まれた問題の数々は解決不可能に見えたのではありませんか。まず何から始めようと考えたのでしょう。
フランクリン(以下略):市長になったばかりの頃は、市役所がどれくらい深刻な機能不全に陥っているのか、まったく知りませんでした。
市長になる10年前、私は当時のメイナード・ジャクソン市長の事業担当役員を務めていました。その職から離れる時、たしかに市は完璧とはいえませんでしたが、少なくとも機能はしていました。



