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意欲を喪失させるデモチベーション商品
ローレンス・カーステンは、天高く舞うタカが好きではない。荘厳な峰々もしかりである。モチベーション産業が掲げる、このようなシンボルに心を動かされることはまずない。「リーダーシップ」だの、「野心」「成功」だのを称賛する古臭さにうんざりしているのだ。
また、スティーブン C. ランディンらによる「フィッシュ![注1]」のような評判のモチベーション・プログラムにも、もちろん懐疑的である。「フィッシュ!」は、シアトルの鮮魚市場で働く人たちが実践しているモチベーション向上策を、経営哲学として企業に手ほどきするもので、ビデオや本になっている。
組織コミュニケーション学の教授を務めていたカーステンは、このような意欲満々の向上心を叩き潰そうと決意する。
1998年、彼は同僚であるジャスティンとジェフのソーウェル兄弟と一緒に、テキサス州オースティンに、その名も「デスペア」、すなわち絶望という名の会社を興した。デスペアは「凡夫の力」を解放するための「デモチベーション(意欲喪失)商品」を販売する。
同社はほかにも「傲慢」「無責任」といった、既存の価値観に高らかに異議を唱えるポスター、またさまざまな内容を訴える――たとえば「過ち:あなたの人生の意味は他人への反面教師になることだけかもしれない」といった具合である――メッセージ・カードも売っている。
デスペアは実在の企業でありながら、まさに当を得た風刺、すなわち多くの企業が実施する士気高揚プログラムの特徴である「有言不実行」への風刺でもあるのだ。
The Art of Demotivationの著者であるカーステンと、HBR誌のシニア・エディター、リー・ブキャナンがモチベーションの隠れた弱点について論じた。



