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社外取締役は財務数値が読めない
ローマン L. ワイルは、社外取締役たちの「会計オンチ」ぶりを知って、愕然とした。ワイルは公認会計士として、会計実務に疎い取締役を見つけて、彼らを教育する任務を負っている。
シカゴ大学における会計学の責任者であり、SEC(証券取引委員会)、財務省、FASB(財務会計基準審議会)の顧問を歴任し、ニューヨークの生命保険系投資信託会社で監査委員会の長を務める。彼にすれば、この問題の重大さと多方面への悪影響を理解できない輩は許しがたい。
財務リテラシー、すなわち執行役員たちが下す会計上の決定の理由や方法を理解する能力に欠けているとすると、取締役会は闇のなかにいるのも同然だとワイルは懸念を露にする。その間、執行役員たちは自分たちに都合のよいように帳簿を操作するだろう。
HBR(以下太文字):社外取締役で構成される監査委員会に、財務リテラシーが欠けていると思われるようになったきっかけは何でしょうか。
ワイル(以下略):簡単なことです。テストしたからです。全員が全員、さんざんな成績でした。
同僚のキャサリン・シッパーと私は、数年前から取締役を対象に選択回答式の財務会計のテストを実施してきました。これまでの参加者数はのべ800人以上に上ります。これらの人々は、シカゴ大学、スタンフォード大学、ペンシルバニア大学などの取締役教育プログラムの受講生から募りました。受講者の20%が監査委員会のメンバーを務めています。
さて、我々の呼びかけに応じてテストを受けてくれた取締役たちは、実は約半数にすぎません。このこと自体、何かを言わんやでしょう。



