-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
ますます厳罰化される反トラスト法違反
アメリカでは、平均して10日に1社の割合で、大手企業が反トラスト法の重大な違反を告白している。みずから罪を認めるのは、自社の利益を守るためにほかならない。
違法を犯した企業のトップが司法取引する際、たとえば談合の場合、これに加わった同罪の企業の名をすべて明らかにし、関与した執行役員の氏名、問題の行為が行われた日付なども洗いざらい白状する。
うまくいけば、自白した企業とその執行役員は刑事訴追を免れ、名指しされた企業は実刑判決と巨額の罰金という鉄槌が下される。しかも、量刑は重くなる一方である。
現在、反トラスト法違反のかどで実刑判決が下された場合、その刑期は、平均18カ月だが、このほどある事件では被告に何と10年の刑期が申し渡された。
サザビーズの元会長アルフレッド・トーブマンのような大物でさえ、12カ月以上の刑期を言い渡されている。また、農産物加工の分野で世界最大級のアーチャー・ダニエルズ・ミッドランドでも、後継者と目されていたマイケル・アンドレアス氏が有罪判決を受けて、禁固2年に処せられた。
過去4年間、反トラスト法違反で1年以上の実刑判決を受けた被告の数は30人以上に上る。そのなかには、カナダ、フランス、ドイツ、スウェーデン、スイス人の役員もいるが、いずれもアメリカで刑に服した。
刑務所送りの辛さもさることながら、金銭的打撃も甚大である。3倍賠償という規定があるため、数十億ドル台の罰金が科されることも珍しくない。たとえば、マスターカードとビザは、このほど反トラスト法違反で30億ドル以上の損害賠償金を支払った。



