たった2人の営業チーム

 設立して間もない企業は、一刻も早く大規模な営業体制を確立しようとやっきになる。たとえば、テキサスに見込み顧客となりそうな企業が1000社あるならば、10組の営業チームがすぐに必要だと考える。そうすれば、各チームが100社ずつ担当すればよいことになるからだ。しかし、この計算は推測にすぎず、実際、どのような市場なのかはわからない。もしこの推測が誤っていたならば、営業チームにかけた莫大なコストは水泡に帰する。

 1990年、ビジネスオブジェクツを設立した時、2人一組の一チームが、一つの地域を担当するという最小限の戦力でスタートした。たとえば、まずダラスに、営業担当者と営業支援担当者を組ませたチームを送り込んだ。テキサス全域を2人で担当するのは不可能であるとあらかじめわかっていたが、詳細な製品販売マニュアルを渡し、およそ9カ月間様子をうかがった。そこで、十分にビジネスが成り立つと確信できた段階で、新たにもう一チームを投入した。また、先発チームの業績を活用して、後発チーム用の生産性モデルを作成した。