一つの会社に末永く勤めたい

 野心、エネルギー、あくなき刺激への欲求。その一方、できる限り一つの会社で働き続けたいという願望――。いずれも、現代のティーン・エージャーたちから浮かび上がってくる言葉である。

 これらの若者たちは、何カ月、いや場合によっては何年も失業という憂き目に遭ってきた両親を目の当たりにしてきたため、安定した職業を求める傾向が強い。

 このように、かつてのような転職を繰り返す若者とはまったく異なる新しい若者像が、デロイト・トウシュ・トーマツと未来研究所(IFTF)によって浮き彫りにされた。これら機関による14~21歳を対象に実施した調査によれば、同一企業内での昇進を希望する若者の数は、転職してキャリアアップを図りたいとする若者の2倍以上だという。

 新しいスキルを習得したり、人脈を増やしたり、経験を積むために転職を繰り返した1990年代後半の若者とはまさしく対照的である。実際、この年齢層の80%が転職はせいぜい5回までと考えているそうだ。

 しかし、実際に5回転職できると考えている若者は65%にすぎない。「現代の若者たちは、まさしく企業の人員削減や合理化の影響を大きく受けてきたのです」と話すのは、IFTFリサーチ・ディレクターのリン・ジェフリーだ。

「社員募集に当たっては、このような意識の変化に合わせた戦略を立てることが肝要になるでしょう。つまり、経営陣のみなさんは、さまざまなチャンスと長期的なコミットメントを安定的に提供することを強調すべきです」