ドイツ経済のイノベーションの火は消えかかっているという。2%に届かないGDP成長率、10%を超える失業率、増える高齢人口など明るい材料よりも、先行きに不安を抱かせる話ばかりが目につく。実際、多くのドイツ企業がコスト削減に走り、産業界全体が縮み志向にある。しかしドイツは、周辺諸国の地が交わりながら発展を遂げてきた、まさにイノベーションの地であった。いまその歴史をひもとく。