1982年から4年11カ月にわたって内閣総理大臣の位に就き、行政改革や外交政策などに多くの業績を残した中曽根康弘氏。退任後の89年に行われたHBR誌のインタビューでは、リーダーとして歴史に学ぶ重要性を指摘しているが、特に『論語』については、東洋的道徳律と共に、無意識のうちにリーダーとしての素養を学んだと述懐する。自身の政治家としての歴史を振り返ってみても、知らず知らずのうちに、孔子の言葉の影響を受けていたことが少なくないと言う。