弊誌2016年11月号特集「未来をつくるU-40経営者」では、40歳未満の日本を代表する経営者20人を紹介した。今号より、彼らがいかなる未来像を描いており、その実現に向けて何をしているのかをより深く掘り下げるインタビュー連載をスタート。第1回は、学生時代からの青臭い真っすぐな想いを「留職」プログラムに託す、クロスフィールズ共同創業者・代表理事の小沼大地氏に話を聞いた。

 青年海外協力隊としてシリアに派遣された経験は、私にとって衝撃的でした。それまではどこかで、経済的な豊かさや、学歴や職歴などの社会的地位が高いほど幸せになれると考えていた自分がいます。でも、実はそれはまったく比例しないことに気づかされたのです。シリアでは、経済的にはそれほど豊かではなくても、家族や友人のため、あるいは自分の住む村や国のために幸せそうに働いている人たちばかりでした。その姿を見て、私は心からかっこいいなと感じました。

 ただ、学生時代の仲間たちも、負けないくらいエネルギーに満ちあふれていると思っていました。特に部活で苦楽をともにした仲間たちは、部活にかけた熱いエネルギーそのままに就職していくようで、その姿をうらやましいと感じたほどです。