セルフサービスの普及で
変わるカスタマーサービス

 この前、あなたが飛行機に乗った時は、どのようにチェックインしただろうか。荷物の預け入れ、座席指定、搭乗券の印刷などについて、航空会社のウェブサイトやアプリ、キオスクをはじめとするセルフサービスを使っただろうか。それとも、空港カウンターでスタッフに対応してもらおうと列に並んで待っただろうか。

 あなたがほとんどの人と同じならば、セルフサービス方式を選んだはずだ。実際に筆者らのデータは、セルフサービスが圧倒的に好まれていることを示している。業界を問わず、全顧客の優に81%は、担当者に助けを求める前に、自力で物事を処理しようとする。

 企業からすればセルフサービスは、興味をそそられるチャンスである。経費削減につながるし、往々にして劇的なコストカットともなる。セルフサービスでの取引コストはセント単位だが、(電話、メール、ウェブチャットなど)人がやり取りしながら行うサービスの1件当たり平均コストは、B2C企業で7ドル以上、B2B企業では13ドル以上にもなるのだ。セルフサービス・テクノロジーへの投資は、それほど複雑ではないサービスならば、待ち時間の解消に極めて有効に働く。研究対象とした企業のほとんどは、過去数年で着実にサービスの処理件数が減少したと回答している。