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B2Bの顧客はいま
意思決定が難しくなっている
B2B営業の担当者のほとんどが、顧客こそ支配的な立場にいると考える。実権を握り、情報で完全武装しているうえ、ニーズをはっきりと自覚しているので、早い段階でわざわざサプライヤーと関わりを持つ必要はなく、購買の意思決定がほぼ固まってから連絡を取れば済むからだ。
ところが顧客自身はそうは考えていない。以前より情報は増えたかもしれないが、CEBの調査によると、彼らは非常に不安でストレスを感じている。エンタープライズソフトウェアや製造装置など、複雑なソリューションの購入はいつだって容易ではない。だが、ソリューションに関するデータが豊富で、購入ごとに多くのステークホルダーが関わり、選択肢が拡大を続ける中、取引が難航したり暗礁に乗り上げたりするケースがますます増えている。顧客は次第に困惑し、実権を握るどころか、むしろ無力感を覚えることが多い。
世界中の企業と仕事をしてわかったのは、購買の意思決定者が大量の情報のせいで非生産的になっており、終わりのない学習ループに陥っているということだ。彼らは毎回、必要な条件や他の選択肢を十分に理解しようと懸命になる。情報が増えれば疑問も増え、結果的に購買の決定にかかる時間がますます長くなる(決定できるとしての話だが)。