「いいね!」をめぐる誤解

 企業はソーシャルメディアにおけるプレゼンスを確立し維持するために、年間数十億ドルを費やして手の込んだ策を講じている。

 たとえばレッドブルは、ある男性が高度約39キロメートルの成層圏からスカイダイビングを行って世界記録を樹立するところを、ライブ・ストリーミング配信した。また、メキシコ料理チェーン店のチポトレは、あたかもツイッターアカウントをハッキングされたかのような奇妙なツイート(実はみずからが作成したものだ)を発信した。

 フェイスブックは、企業が好むソーシャルメディアのプラットフォームである。フォーチュン500の80%は、企業ページを開設して積極的に活用している。毎日、こうしたソーシャルメディアのプラットフォームには、ブランドが発信する膨大な量のコンテンツ(記事、写真、動画など)が投稿されている。いずれもフォロワー数を増やし、エンゲージメント(積極的関与)を高め、自社の商品やサービスの購入を促すのが目的である。