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「スマートコラボレーション」を実現する
競争が激しく、有能なスターを中心にして物事が動くような文化を、もっと協働的な文化に変えていくにはどうしたらよいだろうか。企業はこの問題に四苦八苦している。知識労働(ナレッジワーク)を提供する企業では、特にそれが著しい。その根底には、ある葛藤が存在する。最先端を走り続けるためには、それぞれの分野の専門家たちが自分の領域に全力を傾けなければならない。ところがその一方で、今日の顧客が直面する複雑な問題を解決するためには、分野や慣行の垣根を超えて、彼らの知識を統合しなければならないのだ。
これらを両立させることはできるのだろうか。答えはイエスである。そのためには、砂場でみんなが仲よく遊ぶだけではなく(これも重要なことだが)、成果を生み出すことを重視した、スマートなコラボレーションに努める必要がある。境界線を超えてノウハウやリソースをプールすることにより、組織はより創造的に問題を解決したり、生産性を向上させたり、利益を増やしたりすることができる。このような効果は最も優秀な人材を引き付け、スターの献身的な働きを維持することに役立つのだ。
管理職が時間に追われ、プロジェクトや人間関係に対する管理権限を譲ることに消極的で、長年続けてきた縦割り型の働き方からの脱却が難しいことを考えると、コラボレーションは簡単ではない。しかし、スマートコラボレーションの見返りを考えれば、努力をする価値はある。