一真は1959年(昭和34年)、会社の憲法といえる「社憲」を定めた。これは、企業は単に利益を追求するだけではなく社会に奉仕する存在でなければならず、よって「企業の公器性」を会社のバックボーンとすべきとの考え方に基づいている。一真の生い立ちをさかのぼりながら、日本産業界においていち早くCSR(企業の社会的責任)の重要性に気づいた一真の経営哲学をひもとく。