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敬意を払っているつもりでも
その実、理解が足りていない
職場で最も大切なのは何かと従業員に尋ねると、たいていは「上司から尊重されている感覚」がトップに挙がる。ジョージタウン大学のクリスティーン・ポラスが世界各国の従業員2万人近くを対象に実施した調査では、リーダー層が取るべき行動として最も重要なのは「敬意を示すこと」という結果が出た。だが、従業員からは毎年、礼を失した行為や無作法の問題が報告されている。
このちぐはぐな状況が起きているのはなぜだろう。敬意を示されていない従業員がその欠如を痛切に感じている一方で、日頃から敬意を表されている人々(一般的には管理職や経営幹部)は敬意が不足しているとは感じていない。つまり、リーダーたちがただ問題を認識していないということだ。
しかし、筆者が実施した調査によると、原因はそれだけではない。重大なのは、職場における敬意とは何かについて、リーダーたちの理解が不足していることだ。それゆえ、敬意あふれる職場をつくろうと善意から取り組んだとしても、うまくいかないのである。