コーチングスタイルによる4つのタイプ
理想的な企業社会では、マネジャーが常に惜しみなく直属の部下にフィードバックを与えるという。この考えによれば、組織と責務は急速に変化するため、社員たちは常にスキルを高めねばならない。だから、継続的なフィードバックが必要である。実際に、成長についてたびたび話し合いたいという理由の1つは、多くの企業が年次人事評価を廃止する方向に進んでいるためである。年に1度の対話では不十分なのだ。
しかし現実の社会では、コーチングが継続的に行われることはめったにない。マネジャーたちは仕事を山ほど抱えて時間に追われているので、部下の能力育成は「やることリスト」の1番下に置かれがちだ。
人事部のマネジャーを対象に行われたあるアンケート調査では、回答者たちが自分のマネジャーに、就業時間の36%を部下の育成に費やしてほしいと考えていることが明らかになった。しかしマネジャーを対象としたアンケート調査では、彼らが実際に部下の育成に回している時間は平均9%足らずだった。しかも直属の部下の多くは、この数字でさえ現実とはかけ離れていると言うかもしれない。