人間が1人でいる時、友人と2人でいる時、赤の他人と2人でいる時、いずれのケースが倫理に反して行動する可能性が高いだろうか。
最近行われた研究によれば、規則違反を犯す確率が一番高いのは「つながりのない」他人同士の2人組であるという。この実験では、被験者を個人、または見知らぬ同士の2人組の単位に分け、コンピュータ上でテストを受けてもらった。その際に(明らかにコンピュータの誤作動とわかる形で)得点を操作して実際より高くできる仕掛けを仕込んでおいた。その結果、この仕掛けを使って点数を不正操作した被験者の割合は、2人組では73%、個人では54%となった。
別の実験では被験者に「自分は求職者と、ある求人案件について交渉中である。しかし、求職者がその仕事に就いても6カ月以内に解雇される予定であることを知っている。ただ、この案件をまとめることができるか否かは、業績評価に大きく影響すると言われている」という状況を想定してもらった。