研究によれば、親と過ごす時間が長くなればなるほど、赤ちゃんによい影響があるという。そのため多くの労働者が企業や政府に働きかけ、母親と父親の出産休暇の延長を求めている。しかし、長い休暇を取得すると、キャリアを損なうのではないかと心配する人もいる。

 このリスクを評価するため、ある研究チームがカナダで3件の調査を実施した。カナダでは1年間の産休が一般的である。実験室実験では、応募書類に産休を1年間取得したと書いた女性求職者は、数カ月取得したと書いた女性求職者に比べ、「望ましくない」と評価されるケースが多かった。このような評価の偏りは、女性と男性の評価者の間で等しく認められた。

 続いて行われた調査では、求職者のうち、応募書類に当人のキャリア志向、目標、成果などを記した上司からの紹介状が添付されていた人は、否定的な評価を免れていた。