会議スキルの向上はマネジャー次第
米国のある大手銀行でシニアバイスプレジデントを務めるデイブは、部下の一人ひとりと向き合う有能なマネジャーであった。ところが、360度評価の結果から、ある重要な分野の成績が芳しくないことがわかった。それは、効果的な会議運営の項目である。
複数の従業員が、彼の主催する会議を「時間の無駄」と述べていたのだ。彼らが不満としていたのは、あまりにも頻繁に会議が開かれること、少数の人物による会話の支配を許していること、出席者が本当の意味でアイデアと格闘し、批判的思考に取り組むための環境が整っていないことであった。
これらのコメントはデイブにとって、まったく予想外の驚きであった。彼は自分の会議運営がうまくいっている、少なくとも他の大半のマネジャーよりはましだと考えていたからである。