テクノロジーは
コラボレーションを容易にしたか

 働く人のコラボレーションがいまほど容易になった時代はない──少なくともそう思われる。アクティビティベースで使用されるオープンでフレキシブルなオフィスが、キュービクル(半個室)型オフィスに取って代わりつつあり、人々がより見えやすくなった。

 メッセージングが電話に取って代わりつつあり、より連絡を取りやすくなった。スラックやマイクロソフト・チームズといった企業内ソーシャルメディアが休憩所での会話に取って代わりつつあり、互いがより密接につながるようになった。ズームやゴートゥーミーティング、ウェブエックスなどの仮想会議ソフトウェアが対面会議に取って代わりつつあり、みんなが参加しやすくなった。

 照明や換気システムのテクノロジーの進歩が高層オフィスビルの建築を可能にして以降、コラボレーションの構造がこれほど急激には変化したことはなく、かつてなく効率的になったと言ってよいだろう。複数人によるインタラクション──すなわちラテン語のcollaborare(ともに働く)を語源とするコラボレーション──のための職場空間設計が、いまほど容易な時代はないように思われる。