サービスに問題が起きた後、ひどく怒れば怒るほど、その補償は多額になると一般には信じられている。はたしてそれは本当だろうか。最近の調査では、正反対の場合が多いという結果が出た。
サービス担当者に対する怒りの強さは、何に左右されるのか。これは、「権力格差」として知られる文化特性、すなわち権力の不平等とヒエラルキーの受容レベルにより変わってくるという。
サービスのやり取りでのシミュレーションで4回の実験を行ったところ、権力格差のスコアが高い被験者(権力差を当然なもの、あるいは必然的なものと受容する人々)は、激しく怒っている顧客より、中度の怒りを示す顧客への補償が多かった。一方、権力格差スコアの低い被験者は、正反対の行動を取った。なぜだろうか。