経営者の暮らしぶりと
企業実績は関連するのか
2000年代の半ばには、ワールドコム、エンロン、タイコ、AIGなどの相次ぐ企業スキャンダルが米国を揺るがしていた。当時シカゴ大学で会計学の助教授を務めていたエイシャ・デイは、ある疑問を抱いた。リーダーの暮らしぶりは、企業実績を左右するのだろうか、もしそうならば、どのように影響するのか。
「そうした会社の経営幹部たちが、何百万ドルもパーティに費やしているという報道がたくさんありました」とデイは振り返る。そこで彼女は、同僚たちとともに、リーダーたちの私生活における行動と、仕事中の行動の関連を考える一連の研究に着手した。
どの行動に焦点を当てるかを決めるため、研究チームは心理学と犯罪学の知見を用いて、2つの着目点を決めた。