取締役会に女性がいると、買収や投資の意思決定の質が高まるとともに、積極的なリスクテイクは減るという調査結果が出た。この調査によれば、こうした結果に至るメカニズムは、女性取締役たちの存在が男性CEOの自信過剰を緩和するためだという。
研究者らは、米国企業1629社と、そのリーダーの1998年から2013年にかけてのデータを収集した。「自信過剰度」の尺度として、ストックオプションの行使が大きな利益を上げる時点で、行使したかどうかを調べた。市場価格が高い時に現金化しないのは、株価はさらに上昇するという非現実的な思いを反映していることが多い、と考えたからである。
データから、女性取締役のいる取締役会の男性CEOは、そうでない場合と比較して、いわゆるディープ・イン・ザ・マネー・オプション(非常に大きな利益が出る状態)にこだわらないことが読み取れた。(女性の場合、そうした傾向はない)。