最適な意思決定を支援する「iQuattro」

 SCMの“本質的なDX”を実現するためのプラットフォームが、NTTデータの「iQuattro」(アイクアトロ)である。

 同社の大居由博氏は、iQuattroの特徴について「サプライチェーンを構成する複数企業をつなぎ、全体での最適な意思決定を支援する“スマートサプライチェーン”、センサーや設備情報を工場を横串で可視化・分析し、経営判断の最適化を支援する“スマートファクトリー”、製品利用データに基づく故障予兆検知など製品のサービス化を支援する“プロダクト・アズ・ア・サービス”の3つを軸に、新たな価値を創出するプラットフォームです」と説明する。

 iQuattroには、業務領域を超えてプロセスをつなぐAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)連携の仕組みが用意されている。すべてのシステムを一からつくるのではなく、必要な機能やサービスをつなぐことで、全体最適化されたプラットフォームを素早く構築することが可能だ。

「細かい業務領域で個別にDX施策を行うと、どうしても部分最適化が進んでしまいます。限られたプロセス、データに対して単発的にAIやIoTを活用するだけでは、本質的なDXは実現できません。部門間や企業間をまたいでデータをデジタルでつなぎ、全体最適化することで、需要変動に柔軟かつ俊敏に対応できるオペレーション体制が実現するのです」(大居氏)

 またiQuattroには、データの収集や、蓄積・管理、活用を行うために必要なさまざまな機能がマイクロサービスとして用意されている。これらのサービスを利用すると、アプリケーションを開発する手間やコストが削減され、効率よくDXを推進できるようになる。

「セキュリティや認証など、一般的に必要な機能は基本機能として備わっているので、ユーザー企業は真に価値を生むビジネスアプリケーションの開発に資源を集中投下できます。利用開始までの期間を圧倒的に短縮できるのもメリットです」と大居氏は説明する。

 iQuattroによってデジタルサプライチェーンを実現した企業事例を簡単に紹介しよう。

 世界にまたがる100社以上でサプライチェーンを構成しているあるグローバル製造業は、iQuattroでのAPI連携によってサプライヤーや全工場の情報を集約し、工場横串で在庫や需給の状況をリアルタイムで把握できるようになった。これによって経営判断や意思決定のスピードが迅速化したのは言うまでもない。さらに次のステップとして、企業間の商流・物流をブロックチェーン技術でつなぎ、請求・検収業務の高度化やスマートコントラクトの実現による、さらなる価値創出を目指している。

 最後に大居氏は、「SCMのデジタル化は、大きな構想を描き、小さなことから始め、成果をスピーディに横展開していく”Think Big” “Start Small” “Scale Fast”のステップで進めていくのが効果的です」と強調。そして、「NTTデータとクニエは、その実現のためのコンサルティングからプラットフォームの実装、稼働後の運用や問題解決までを、全面的に支援します」と語った。

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