「女性の経営者が増えた」「MBAの価値は下がった」「一流校は凋落した」等々。企業社会の地図をめぐる定説とも俗説ともつかない指摘は際限がない。それらが事実であるかどうかは、ビジネスパーソンとしての一つの到達点である経営幹部のポジションをどんな人物が得ているかで確かめられるのではないか。本稿は、そうした経営幹部の実態を統計的に検証しようとするものである。1980年と2001年の「フォーチュン100」を比較するなかで、経営幹部の属性やキャリアについて子細に検討を試みた。意外な事実、納得する事実、さまざまに浮かび上がった傾向と変化を報告する。