NASA(米国航空宇宙局)の清掃員が、ケネディ大統領に何の仕事をしているのかと尋ねられて、「人間を月に送り出すのを手伝っている」と答えたという有名な話がある。この逸話は、どんな平凡な仕事でも、正しい考え方と優れたリーダーシップがあれば、有意義な仕事に変わることを示すためによく使われている。
今日、ますます多くの従業員が、仕事の対価として、給料以上のものを求めるようになっている。お金を払えば、とりあえず人を集めることはできるが、長く働き続けてもらえるかどうか、一生懸命働いてもらえるかどうかは、パーパスや目的、意味、そして仕事の面白さと価値によって決まる。仕事に意味を見出すことは非常に重要になっており、意味のある仕事のランキングが発表されているほどだ。
仕事の魅力を決定する要因はたくさんあるが、人々の生活向上に貢献する仕事が総じて上位にランクインしている(たとえば医療関係や社会福祉関連)。興味深いことに、メタ分析研究では、給与と仕事の満足度の間にはあまり関連性がないことがわかっている。年収15万ドルの弁護士が、年収3万5000ドルのフリーランスのデザイナーほど熱心に働くことができないのはそのためだ。