研究者と実務家は、仮説指向計画法やデザイン思考など、起業家の意思決定の指針となる多様な枠組みを構築してきた。新たな研究は、これまでの科学的手法を適用すると成功確率を高められるかどうかに注目している。

 研究者たちは、イタリアでアーリーステージにあるスタートアップ116社の創業者を、10セッションから成る研修プログラムに参加させた。全員に対して、市場から初期のフィードバックを得ること、ビジネスモデルあるいは商品を評価するために実験すること、必要に応じて修正を加えることなど、同一の一般的な指示を与えた。

 参加者の半数は、リサーチサイエンティストのやり方を適用してこれらの活動を進めるように促された。すなわち、問題のフレーミングと特定および立証を行うこと、明確な仮説を立ててデータと実験で検証すること、そして仮説を検証するために信頼できる評価指標を打ち立てることである。残りの半分は直感と経験則に基づいて進めた。