私生活でつらい状況にあることを同僚に気づかれたら、幸せなふりをすべきか、それとも困っていることを認めるべきだろうか。新たな研究は、その問題への指針を提供している。
研究者たちは6つの実験を行って、仕事の場面で幸せであることを装う人は、あまり正直でないと見られたとしても、そうでない人より採用されたり信頼されたりする可能性が高いことを突き止めた。
最初の実験では、参加者は架空の調査に対する従業員の回答を読み、その後その従業員に重要な仕事を割り振るべきかを判断するマネジャーの役を演じた。回答の半分は、従業員が悲しみや苦しみの感情を人と共有することを示したものであり、残りの半分は、感情を外に出さないことを示すものであった。参加者は、前向きな回答をした従業員に仕事を与える可能性がはるかに高かった。
この結果は追加実験で再確認され、幸せを装うことができるのは、その人が有能であるからだと見なされるのが主な理由であることがわかった。それは、レジリエンス(再起力)と仕事上の目標へのコミットメントを示すものだというわけである。
最後の実験では研究者は被験者たちに、職場や飲み会でつらい状況にあることを打ち明ける同僚、あるいは外に出さないことを選ぶ同僚にどう対応するかを尋ねた。後者の場合、幸福なふりをすることは、信頼を高めたり、有能さを示したりすることにはならず、単に不誠実の証と見なされた。
「個人個人が共通の仕事を発展させるという目標がある仕事の場では、幸せであることを示すとプラスに働く可能性がある。個人個人が親密になって結び付くことを目標とするプライベートな環境で、見せかけの幸福を演じると、信頼は築かれそうにない」と研究者は記している。
研究について:
“Fibbing About Your Feelings: How Feigning Happiness in the Face of Personal Hardship Affects Trust,” by Emma E. Levine and Kristina A. Wald (Organizational Behavior and Human Decision Processes, 2020)
スコフィールド素子/訳
(HBR 2020年7-8月号より、DHBR 2021年2月号より)
Should you Hide Your Emotions at the Office?
(C)2020 Harvard Business School Publishing Corporation.
ILLUSTRATION: Tim Bower
