消費者が明らかに不当なやり方で企業をけなすと(グランドキャニオン国立公園を訪れた観光客が、「グランド〈大〉キャニオンというよりは、ミーディオーカ〈中〉キャニオンだ」と不満を述べるなど)、ブランドマネジャーはそのレビューをもみ消したり、レビューワーを公然と批判したり、場合によっては訴訟を起こそうとするかもしれない。新たな一連の研究は、別のやり方で、そうした攻撃を有利に活かすことができると示唆する。
実験で研究者たちは、ある再使用可能な飲料水ボトルメーカーに関する3つのレビューのうちの一つを、ランダムに223人の大学院生に読ませ、その後で同社の製品を購入する気になるかどうかを尋ねた。
肯定的レビューでは、顧客は問い合わせ窓口への質問の返答を24時間以内に受け取ったと述べていた。公正な否定的レビューでは、顧客は2週間も待たされたと述べていた。公正さを欠く偏った否定的レビューでは、顧客はクリスマスイブに連絡がつかなかったことに不満を述べていた。偏った否定的レビューを読んだ被検者は、肯定的レビューを読んだ被検者とまさに同じ確率で、その企業から購入すると述べたのである。後続の実験では、極度に偏った否定的レビューを読むと、実際に、肯定的レビューを読んだ場合よりも購入する確率が高くなることがわかった。