研究の概要

 ハーバード・ビジネス・スクール助教授のアンディ・ウーとその博士課程の学生であるソーロブ・ゴーシュは、アジャイル管理手法の中核を成すスタンドアップミーティングが、イノベーションに及ぼす影響を調査するために、グーグルのハッカソン[注]において実証実験を行った。

 この実験によると、スタンドアップミーティングを行うチームが開発する製品は、新奇性という点で劣ることがわかった。この「スタンドアップミーティングはイノベーションの妨げとなる」という結論について、ウー助教授に解説してもらった。

アジャイル手法は
イノベーションにとって万能薬ではない

ウー(以下略):製品開発にアジャイル手法を採用する企業がますます増えていますが、その理由を常に明確に意識しているとは限りません。アジャイル手法はイノベーションにとって万能薬だという思い込みがあるように思います。