多くの著作を残し、人の心を動かすリーダーであったウィンストン・チャーチルは、特異な日課を持っていたことが知られている。きっちり7時半から朝食を食べ始め、読書をし、手紙を書き、指示を出したが、これらのすべてを心地よいベッドの中で行った。
実際、社会通念としても、一日の始まりは特に、日課を守ることが生産性にとって重要だとされている。そして、大半の人は日課を実践している(行おうとしている)ことが研究からわかっている。そこで、ある研究チームは、これらの日課が破られた場合にどうなるかと考えた。
これを明らかにするために、研究者たちは米国のある大きな大学の従業員を対象に、2つの研究を行った。より大掛かりな研究として行われたのが、3週間にわたり被験者を毎日3回調査するものだった。まず、通常の朝の日課(朝食を摂る、エクササイズをする、通勤するなど)をどの程度守ったかについて調査し、その後は、一日が経過する中での精神力、落ち着き、仕事への専心度、目標への進捗度について尋ねた。