サステナビリティに対する
CFOの無理解
いまやほとんどの企業がESG(環境、社会、ガバナンス)パフォーマンスの向上を経営方針として明確に打ち出している。こうしたサステナビリティの取り組みについて、事業活動を営むうえでの最低条件と見なす風潮はますます強まっている。
にもかかわらず、こうした取り組みへの投資を、価値を生み出すものではなく、コストと見なすCFOが実に多い。CFOがこのような考え方では、ESG投資の拡大に必要な予算を確保するのも難しくなる。
最近のほとんどの研究で、サステナビリティと財務業績との間には相関があることが明らかになっている。筆者らの研究では、多くの企業の二酸化炭素排出量などの非財務指標は、サステナビリティ関連のコスト削減と成長において数億ドル規模となる可能性を秘めている。大企業であれば、その額が数十億ドルに達することもある。