バーチャル空間における行列は新しいものではないが、ソーシャルディスタンスの確保が必要になったことで、小売店からデイケアセンターまで、新たな場所で急増している。待っている人は実際に列を見ることができず、列がどのくらいの速さで進んでいるのか、あるいは進んでいないのかを知ることができない。そのため企業は推定待ち時間を提示し、一定の間隔を置いて情報を更新していることが多い。

 かなり正確な推定待ち時間の必要性と、人々の列からの離脱を防ぐという目標とのバランスを取るのは困難だが、新しい研究がいくつかの指針を示している。

 研究者らは、世界的なライドシェア企業を対象に実地実験を行い、2018年に4週間にわたり、一つの都市での活動に焦点を当てた。この会社は、繁忙時間は顧客をドライバーとマッチングする前にバーチャルの列に並ばせ、推定待ち時間を提示し、待ち時間の変化は分単位で通知している。