AI技術というのは本来、単機能だ。たとえば、音声チャットボットでも、音声認識のシステムと対話のシステムは個別のものとして構成されており、それぞれ別の学習データを使って構築する必要がある。

 実世界の複雑な応用問題を解こうとすると、単一のAI技術だけでは不十分で、複数の技術を組み合わせて使う必要がある場合が多い。そのためには各技術を理解したうえで、それらをクリエイティブに組み合わせて、真に課題を解決できる技術を開発するプロセスが必要になる。

 同社ではこれら2つのポイントで必要となる『デザインする』プロセスを総合して、“ソリューションデザイン”と呼んでいる。求めるビジネス成果に応じて、複合体としてのAIソリューションを設計するためには、AI技術に精通するだけでなく、企業のビジネス課題をよく理解し、その解決策をデザインし、オペレーションに落とし込んで実運用へと導く、いわば“ソリューションデザイナ”と呼ぶべき人材が求められる。

 藤原氏自身は、大学院と国立研究開発法人においてAI研究者の道を歩んだ後、外資系戦略コンサルティングファームでデータアナリティクスに基づく経営・マーケティング戦略の支援を多数手がける中で、“ソリューションデザイナ”としての資質・スキルを獲得し、Laboro.AIを創業した。

「AI技術とビジネスがつながることで、あらゆる産業においてこれまでにないビジネスインパクトが生み出される可能性があります。当社はソリューションデザインの本質を最大限追求していく決意です」。藤原氏は、みずからの信念をそう語った。

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