神秘に包まれたVCの実態

 過去30年にわたって、ベンチャーキャピタル(VC)は、急成長するスタートアップにとって重要な資金源となってきた。アマゾン・ドットコム、アップル、フェイスブック、ギリアド・サイエンシズ、グーグル、インテル、マイクロソフト、ホールフーズをはじめ、無数のイノベーティブな企業が創業後の早い段階で成功できた一因は、VCから提供された資金と指導にある。

 VCはいまや、経済的価値のドライバーとして欠かせない存在だ。2015年、米国の上場企業でVCから支援を受けたことのある企業は時価総額の20%を占め、R&D費では44%を占めていたという事実がそれを物語っている。

 こうした影響力にもかかわらず、VCが実際に何を行い、どのように価値を創出しているのかは、ほとんど知られていない。