あなたがある病気で、手術を受けるかどうか決めるための検査結果を待っているとする。スコアが4以上であれば、はっきりしている。リスクが高く、医学的観点から手術が必要だ。4未満の場合は中程度のリスクで、判断はあなたに委ねられる。あなたは3.5と4.5のスコア、どちらを望むか。

 最近の実験でこの質問をしたところ、意外にも被験者の38%が高いスコアを好むと答えた。また、9つの実地調査と無作為化実験では、さまざまな医学的状況(たとえば、腱を断裂したアスリートは、断裂した部分が一定の範囲を超えると手術が必要になるが、そうでなければ手術か理学療法のどちらかを選択しなければならない)において、多くの人が悪い知らせのほうがよいと回答した。

 研究者によると、困難な選択を迫られた時、多くの人は決定権が自分にないほうがよいと思う。明らかに悪い知らせはそれを可能にすることが多く、結果に対する個人的な責任を感じずに済むという。被験者は決断が難しいと思うほど、悪い知らせを望んだ。