多くのスタートアップは、「キックスターター」や「インディーゴーゴー」(いずれもクラウドファンディングによる資金調達を提供する企業)などのプラットフォームに発明したものを掲載し、早期採用者(アーリーアダプター)からのフィードバックを集め、投資家の関心を得ようとする。しかし、この方法には問題がある。こうしたプラットフォームのユーザーは男性が圧倒的に多いため、反応する人に偏りが生じてしまうのだ。

 研究者らは、サンフランシスコに拠点を置く「プロダクトハント」(新製品を共有・発見するためのサイト)に2016~18年に掲載された製品約6000点のデータを調査した。このプラットフォームの月間アクティブユーザー200万人のうち約90%は男性である。

 商品説明を機械学習で分析し、各製品が男性と女性のどちらにアピールしているかを評価。その後1年間の各製品のウェブサイトへのアクセス数から製品の成長を測り、製品開発の指標として各サイトの技術スタックを調べ、ベンチャーキャピタルのデータベースを使って製品の資金調達状況を追跡した。