多くの消費者を悩ませているクレジットカードの債務。未払い残高は過去10年間で増えており、金利や手数料も増加している。新たな研究で、簡単な介入で返済率が大幅に向上することがわかった。
全5回のうちの最初の実験では、米国の成人181人に、合計1376ドルのクレジットカード請求があり、その請求と食料品の購入費、交際費に800ドルを割り当てることができると仮定してもらった。半分の人は、クレジットカードの支払いに充てれば、その分全体の残高が減るという標準的な内容が伝えられ、もう半分の人は請求の中の特定の品目に支払いを割り当てるよう指示された。
負債の返済額は、前者のグループが平均473.50ドル、後者のグループが平均559.74ドルで、後者が大幅に上回った。後続の実験でこの行動の理由を調べると、購入品目ごとに返済した人は、自分が何について返済しているかを強く意識できたので、借金を減らしているという実感がより湧いたのである。そして返済率が上がった。