従業員のウェルビーイングに対して、企業の関心が高まっており、生活に定期的な運動を取り入れることにインセンティブを与える企業も多い。研究や従来の考え方では、習慣は一定の環境下で形成、維持されやすいとされている。たとえば、毎日同じ時間にジムに通うといったことである。しかし新しい研究で、多くの場合、ある程度の柔軟性があるほうが、成果は上がることが示された。

 研究者らは、定期的な運動に関心のあるグーグルの従業員2508人を対象に、実地実験を行った。まず被験者全員が、ジムに行くのに都合のよい時間帯を1日2時間選択した。

 被験者は5つのグループに分けられ、「ルーチン」条件の2グループは、4週の間、自分で決めた時間帯に30分運動するたびに、3ドルまたは7ドルがもらえる。一方、「フレキシブル」条件のグループは、時間に関係なく1回の運動につき3ドルまたは7ドルがもらえる。対照群の被験者にはインセンティブは与えられなかった。