女性マネジャーは明らかに過小評価されている。それについては、一般的に3つの説明がある。(1)能力がない。(2)マネジメントに興味がない。(3)能力も興味もあるが、「ガラスの天井」を破ることができない。

 ガラスの天井とは、偏見とステレオタイプが原因の目に見えないキャリアの壁のことで、女性の昇進を妨げている。保守派と男性優越論者は1つ目の説明を支持する傾向があり、リベラル派とフェミニストは3つ目を好む。どちらにも賛成できない人は2つ目の説に落ち着くのが相場となっている。だが、3つとも問題の全体像が正しく見えていないのではないだろうか。

 私の考えでは、管理職に占める男女比率がバランスを欠いている主な原因は、私たちが「自信」と「能力」を区別できないことにある。つまり、我々人間は一般に、自信がありそうな人を見ると能力があると間違った判断を下してしまうために、男性は女性よりリーダーに向いていると思い込んでいるのだ。