自分の仕事を天職と考える従業員は、仕事は主に給料を得るための手段だと考える従業員よりも、仕事や人生の満足度といった主観的な指標が高い傾向があることは、これまでの数多くの研究で示されている。新たな研究では、そうした従業員は実際の利益も得ていることがわかった。
研究者らは初めに、長年にわたって何千人もの高校卒業者の情報を収集した「ウィスコンシン縦断研究」(WLS)のデータを分析した。2004年の調査で、人口統計学的、社会経済学的、および雇用関連のさまざまな特性を考慮したところ、自分の仕事は天職だと答えた人はその年の収入が他の人よりも多く、2011年の再調査でもこのパターンが変わらなかった。
因果関係を検証するため、研究者らは仮想の従業員が自分の仕事を天職と表現した場合、義務と表現した場合、そして特定の志向を示さなかった場合の3つの映像を作成した。仕事へのコミットメント、情熱、積極性、パフォーマンスなど、その他の職場での態度を示すものは一定にした。