部下が自分自身をパワフルに感じるように手助けをすることで、生産性が向上し、パフォーマンスが上がり、仕事への満足感も得られることが研究によって判明している。
テルアビブ大学のヨナ・キファーが実施し、『サイコロジカル・サイエンス』で発表した研究では、権限を行使できるポジションに就いている従業員は、権限のない従業員よりも、自分自身の役割に対する満足が26%以上高いことがわかった[注1]。
力があると感じると、より強いオーセンティシティ(真正、正統であるという感覚)と幸福を感じることも研究によってわかっている。力を持つことで被験者は、自分に正直でいられるという感覚を得ることができ、また、自分が大事にしている価値を真正に反映する行動に従事できるようになる。このオーセンティシティという主観的な感覚が、人間の福祉と幸福を高めるのである。