チーム内でリスクテイクやオープンな交流を促進したいと考えているマネジャーは、自分のパフォーマンスについて、メンバーからフィードバックを求めるよう助言される。それがオープンである印であり、また、そうあるよう促すことになると考えられている。ところが、研究者らは3つの研究から、リーダー自身が業績評価で受けた批判的な管理上のフィードバックを共有すると、より大きな効果が得られることを明らかにした。

 一つの研究は金融機関と医療機関を対象としたフィールド実験で、研究者らはチームリーダー111人を4つのグループに分けた。第1グループのリーダーは、チームメンバーに自分のパフォーマンスに関するフィードバックを求めた。第2グループのリーダーは、自分の業績評価で指摘された、進歩が求められる分野について話し合った。第3グループはその両方を行い、第4グループはどちらも行わなかった。

 各チームで1週間後と1年後に心理的安全性を調査すると、1週間後の調査では、どのチームからも有意な効果は報告されなかった。だが1年後の調査では、リーダーが自分に対する否定的なフィードバックを共有したチームに大きな効果が認められた。ただしリーダーが、メンバーによるフィードバックも求めていた場合には、効果は見られなかった。