福利厚生の充実は
従業員エンゲージメントと無関係

 人事部門のリーダーは、企業が働く場として際立つためには、研修からペット保険、テーブルサッカーに至るまで、他社に引けを取らない特典を提供しなければならないと考えがちだ。

 新しい調査によれば、その考え方は時代遅れだ。従業員のエンゲージメントとリテンション(定着)は、福利厚生の充実度と関連がない。従業員は提供されるものだけでなく、勤務する会社に対して自分がどう感じているかを評価するようになっており、企業はこれまでと異なるアプローチが求められている。

 フォーチュン500の企業は、福利厚生にかつてなく多額の費用を投じており、従業員1人当たり平均で年間約2500ドルにもなる。しかし、リサーチとアドバイザリーを業務とするガートナーが、従業員5000人と人事部門のリーダー150人以上を対象に行ったグローバル調査によれば、従業員エンゲージメントは2016年以降、横這いとなっている。