メンバー構成に配慮された
信頼の置けるつながり

 EVコンストラクションの社長兼CEOのマイク・ノバコスキは、YPO(Young Presidents' Organization)が運営する、地元の企業リーダーのための「ピアサポートグループ」(仲間同士が支援し合うグループ)に15年前に加入した。その時は、ずっと続けるかどうかはわからないと思っていた。忙しくて、グループのミーティングにあまり出席できないだろうと思ったからだ。しかし、いまとなっては「このグループがない人生なんて考えられません」と言う。彼によると、グループを通じて他のメンバーと真につながり、信頼を築くことができたという。そんなこともあり、家族や友人、同僚、はては供給業者にまで、各自のピアサポートグループを見つけるか、つくることを勧めている。

 コンサルティングサービスを提供するスピットファイア・ストラテジーズでは、創業者で代表のクリステン・グリムが、「ピアポッド」を導入した。ピアポッドはオンラインの自律的なピアサポートグループで、そこでは、類似した責任や苦労を抱えている人たちが、職業人としての成長について話し合い、問題のクリエイティブな解決方法を見つける。そして最終的には、もっと上のレベルで働けるよう学ぶのである。いまでは、上級リーダー全員を含めた50人の従業員のほぼすべてが、いずれかのポッドに属している。ポッドは「ほかでは口には出せないことを、初めて言える場であるかもしれない」とグリムは言う。「変化の時には、誰かと集まりを持つと本当に癒される」

 UCLAプリンシパル・リーダーシップ・インスティテュートのディレクター、ナンシー・パラチーニは、10年以上にわたってピアサポートグループを組織してきた。ロサンゼルスで長年貧困に苦しむ地域の学校長らが集まるグループである。彼女によると、このグループは「仲間同士の有益な学びを維持」し、教育者たちが互いにサポートし合って「社会正義実現のため、リーダーシップを発揮する」ことを目指すものである。