何を、どう学べばいいのか
指針となる標準を策定
2022年3月に開設された「マナビDX」では、現在200件以上の学習コンテンツにアクセスできる。たとえば、「DXってなんだ?」「なぜ今デジタルトランスフォーメーション?」といったものも用意されており、デジタルに関する知識を基本から学ぶことができる。
コンテンツを掲載する事業者はマナビDXサイトで随時募集しており、今後さらに充実していく予定。経済産業省は、「デジタル人材育成プラットフォーム」整備の一環として、一般のビジネスパーソンにも最低限身につけてほしいリテラシーの要件を示した「DXリテラシー標準」の策定を、「マナビDX」の構築とともに行っている。
「働き手一人ひとりが『DXリテラシー』を身につけることで、DXを自分事としてとらえ、変革に向けて行動できるようになっていただくことが標準策定の狙いです」と山川氏は説明する。
「DXリテラシー標準」では、「なぜDXが必要とされているのか?」(Why)、「DXで活用されるデータ・技術にはどのようなものがあるのか?」(What)、「データ・技術をいかに活用するか?」(How)の3つについて、学ぶべき知識の指針を示しているほか、DXに取り組み、社会変化の中で新たな価値を生み出すために必要な「マインド・スタンス」(意識・姿勢・行動)についても定義している。
「すべてのビジネスパーソンがDXに参画し、その成果を仕事や生活で役立てるうえで必要となるマインド・スタンスや知識・スキルを網羅的に示しています。デジタルリテラシーを高めるといっても、何を、どう学べばいいのかわからないという方々に、ぜひ参考にしていただければ」と山川氏。
「マナビDX」のコンテンツも、「DXリテラシー標準」に則って、「Why」「What」「How」「マインド・スタンス」の4つのカテゴリーから、学びたい内容を選べるようになっている。知識やスキルを基礎から段階的に身につける、足りない部分を重点的に補うといったように、レベルやニーズに応じた学び方ができるわけだ。