3つ目は、従業員エンゲージメントの低下である。インシデントの増加に伴い、ITシステムの運用担当者の1日当たりの平均労働時間が、2019年から2020年の1年間で約2時間も増えたというデータ(PagerDuty調べ)もある。「深夜や休日でも関係なくインシデントに対応せざるをえない運用担当者は疲弊し切っており、そうした負担増が離職率の上昇にもつながっています」

 こうしたインシデントに関する問題に、企業は今後どのように対応すべきなのか。山根氏は「リアルタイム」「プロアクティブ」「自動化」の3つのキーワードを挙げ、「システムに起こっている問題を事前に察知することで、作業負担を最小限に抑えつつ解決・復旧に導いていくインテリジェントなインシデント管理のプラットフォームを活用していく必要があります」と説く。

 そしてこのコンセプトを体現し、インシデント対応のオペレーションを変革するために提供しているのが、「PagerDuty」というソリューションである。

 PagerDutyはクラウドやコンテナ、ネットワーク、アプリケーションサービス、セキュリティ、データベースなど、さまざまな領域の他社ツールと連携してシグナル(アラート)を受信する。そしてこれらの膨大なアラートの中から緊急対応を要するインシデントをアラートの種類によって自動的に特定し、的確な担当者にエスカレーション(通知)する。さらに定型的なオペレーションについてはPagerDutyが自動的に代行することで、迅速なインシデント解決を支援する。また同じインシデントが再発することを防ぐために事後分析を行い、そこから得られた知見も提供する。

「こうしたインシデントの発生から事後まで全体を通したソリューションをPagerDutyが一貫して提供することで、インシデントをより早く、より少ないリソースで解決するとともに、将来のインシデントを未然に防ぎます」

全世界で数多くの企業が、
インシデント管理の時間を大幅に短縮

 実際にすでに多くの企業がPagerDutyを活用することで大きな成果を上げている。全世界で2万社、Fortune100の65%以上が同社のソリューションを活用しており、日本においても既に270社を超える企業がPagerDutyを活用している。

 米メディア大手のFOXは、インシデント対応のオペレーションを自動化することで、特に緊急度の高いインシデントの解決までのリードタイムを75%削減することができた。ERPパッケージで知られる独SAPもPagerDutyのユーザーであり、インシデントを察知して初動を開始するまでの時間を30%短縮すると同時に、インシデント対応に費やす人的リソースを25%削減している。

 ロンドン証券取引所もPagerDutyを導入することで、人手に依存していたシステムのメンテナンス作業を自動化し、所要時間を従来の約半分に短縮することに成功している。

 また、日本国内でも数多くの企業がPagerDutyを導入し、インシデントに関わる課題解決に役立てている。

 山根氏は「未来を創るための時間と効率性をチームにもたらす」という自社のパーパスを示しつつ、「インシデント対応が企業価値そのものに直結する時代において、ITチームの皆様の健康・幸福・エンゲージメントの向上を支援し、ひいては企業全体の経営の効率化を実現していきます」と、デジタル変革へチャレンジし続ける企業の課題解決に寄り添う姿勢を見せた。

【資料ダウンロードのご案内】
急増するクリティカルインシデント。現場負担を減らして解決する方法とは >>

※こちらから資料をダウンロードいただけます

■お問い合わせ
PagerDuty株式会社
〒107-6218
東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー18階
E-mail:info-jp@pagerduty.com
URL:https://www.pagerduty.co.jp/